2015-07-20

スリーデイズ・ボディ


2013年製作のアメリカ映画。サブタイトルは「彼女がゾンビになるまでの3日間」だが「彼女」は生きながら腐って行くだけでゾンビになる訳ではない。

ストーリー
レズビアンのサマンサは恋人のニッキーが最近自分から離れて行くのを感じ不安な毎日を送っている。同居する母親は娘の同性愛と薬物依存を毛嫌いしているため彼女は余計にイライラが募っていた。

ある夜彼女は友人アリスのパーティで泥酔したあげくBJと名乗る初対面の男と車中で性行為に及んでしまう。このBJという男は性的異常者でパーティに行く前に病院の死体安置室で若い女性の死体を死姦していた。

その翌日からサマンサの身体に変化が現れ始める。下腹部に血管が浮き上がり局部から出血し歯が抜け爪が剥がれる。目は異常に充血して後頭部の髪の毛もごっそり抜け落ちてしまう。

身体の変化に伴って彼女の精神は徐々に崩壊しついには殺人を犯すのだが・・・。

レビュー
この作品はサマンサの人間関係がストーリー展開に大きく関わって来る。不仲の恋人に男と関係を持った事を知られたくない彼女は積極的な治療や警察への連絡を頑なに拒み続ける。

結果的に腐敗が進行してしまい精神の崩壊によって恋人のニッキーや友人のアリス、彼女に好意を持つ男友達までを憎悪し殺害してしまう悲惨な運命を辿るのだ。

終盤に局部から蛆虫がポロポロ落ちてくるシーンは衝撃的だ。それも性行為の最中で男性ならこの気持ち悪さは分かると思う。思わず「ひぇ~」と情けない声を上げてしまった。

ヒロインがかなりエキセントリックな性格なのでこのキャラクターに反感を持つ人が多いかも知れない。自業自得と言えばそれまでだが個人的には一抹の哀れさを感じてしまい酷評する気にはなれない。