2015-06-14

プロフェシー 恐怖の予言


1979年製作のアメリカ映画。ジョン・フランケンハイマーが監督した異色のモンスター・パニック映画だ。

ストーリー
医師のロブは環境保護局の依頼で製材会社と原住民が森林保護の立場で激しく対立している現場へ妻のマギと一緒に調査に赴く。

製材会社の作業員が行方不明となりそれが原住民の仕業だと決め付ける製材会社と警察に原住民のリーダーは激しく抵抗していた。

ロブは双方の意見を聞きながらも奇形化した樹木・巨大化した魚・凶暴化した小動物を目の当たりにして森や湖の生態系に変化が現れている事に気付く。

そしてキャンパーが巨大な生物に惨殺される事件が起きロブとマギーそして原住民達の身にも危険が迫って来るのだが・・・。

レビュー
社会派の巨匠ジョン・フランケンハイマーが撮ったモンスター映画だがその完成度は高い。モンスターと言っても元々自然界にいる動物が製材工場が垂れ流す有害物質が原因で奇形化しただけで特に目新しさはない。

特殊メイクは「巨大生物の島」などを手がけたトム・バーマンだ。手作り感は仕方の無い所だが当時の技術を考えると十分にハイレベルな仕上がりだと思った。

また後半モンスターに襲われてからの主人公や原住民達の恐怖に怯える表情を絶妙な長さのカットを繋ぎ合せて見せる事で緊張感を高めている。一旦湖に沈んだと思ったモンスターが再び浮上してくるシーンは結構怖かった。

B級映画の雰囲気が漂っているが一流の監督が演出すると映画が引き締まるためか見応えがあった。当時の時代背景を反映しているので設定が古臭く新鮮味に欠ける部分はあるが一度観ても損は無い作品だと思う。