2015-06-28

テーター・シティ 爆・殺・都・市


2012年製作のイタリア映画。NECROSTORM社の第2作目だ。監督・脚本・音楽・特殊効果はデ・サンティ兄弟の弟ジェリオが担当している。

ストーリー
近未来都市テーター・シティはオーソリティと呼ばれる特権階級に支配されている。彼らが開発したジード・システムは犯罪者の脳だけに働きかける特殊な電磁波を発信し犯罪者が自殺するよう仕向ける。

自殺した犯罪者は警察が回収して食肉工場で解体されハンバーガー用の肉として市民に提供される。ジード・システムは犯罪防止と食料問題を一気に解決する画期的な発明なのだ。

しかしこのシステムが効かない突然変異のミュータント・コヴァルスキーによりオーソリティの研究所は破壊される。彼を倒すべくオーソリティーは特殊部隊バイカーズを派遣しコヴァルスキーとバイカーズの壮絶な死闘が繰り広げられる。

レビュー
NECROSTORM社だけあってやはり見所は問答無用の殺戮シーンだ。相変わらず人体破壊のオンパレードでグロ描写に目が無いホラー・マニアが泣いて喜ぶ爆走仕様になっている。

特にバイカーズの巨乳美女リーダー・レイザーが使用するレーザーが指先から発射されるグローブが面白かった。レイザーが敵に向かって腕を左右に振ると南斗水鳥拳のように相手の頭部が輪切りになるのだ。

ただし映画としての出来はかなり酷いものでセットや小道具の安っぽさは目を疑う程だ。バイカーズの使用する銃がなぜかシュマイザーMP-40で安っぽい蛇腹ホースが付いていた。脚本も色んな映画の寄せ集め状態になっている。

本編が73分と短いので何とか耐えられるが映画としては自主制作の域を脱していない未熟な作品だ。「アダム・チャップリン」と同じくグロ描写をとにかく観たい超マニア向けの珍品と言えるだろう。