2015-10-12
恐怖ノ黒鉄扉
2013年製作のスペイン映画。松竹リリースの「恐怖ノ黒電話」「恐怖ノ黒洋館」に続く「恐怖ノ黒〇〇」シリーズ第三弾だ。
ストーリー
若者達9人がドライブ中道に迷って廃屋となったホステルに泊まる事になる。この場所は15年前少年が悪友の悪戯でボイラー室に閉じ込められ、高温の蒸気で生きながら悶え死んだ曰く付きの場所だった。
早速酒を呑んで馬鹿騒ぎを始めた若者達だが、一人また一人と謎の殺人鬼に惨殺されて行く。最後に残ったヒロインは犯人と勇敢に対決するが、彼女にとって残酷な結末が待ち受けていた。
レビュー
スペイン新進気鋭の若手監督12人が共作したと言う何とも面白い企画の映画だが、内容的には典型的な80年代ホラーのコピーに過ぎず、とても出来栄えの良い作品とは思えなかった。ストーリーのベースは「13日の金曜日」と全く同じだ。
スペイン映画らしい美しい映像や格調高さは微塵も無く、台詞がスペイン語でなければアメリカ映画で通りそうな雰囲気。殺人描写の残酷さは程々で強烈なスプラッター・シーンはあまりない。
一箇所印象に残ったのは半裸の女の子が殺人鬼から逃げる時に石鹸で足を滑らせ後頭部を強打するシーン。目覚めた彼女は何故か割れた後頭部に自分の指を突っ込んで脳みそを掻き回し恍惚となる。そしてついに絶頂に達し「イッて=逝って」しまうだ。これには思わず笑ってしまった。
B級ホラーの華である女優陣のヌードも拝めるしヒロインが下着姿で孤軍奮闘するサービス精神に溢れた演出はなかなか良かった。ラストもちょっと捻ったバッドエンディングになっていてコピーとは言えオリジナリティを出そうと頑張っている。尺が70分弱と短いのでテンポも良く何とか平均点をクリアしている。
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