2015-12-13

REC4 ワールドエンド


2014年製作のスペイン映画で「REC」シリーズの第4作目だ。「REC」「REC2」のTVレポーター役マヌエラ・ベラスコが再登板している。

ストーリー
バルセロナのアパートで発生した謎のウィルス事件唯一の生存者・TVレポーターのアンヘラは貨物船を改造した政府の秘密隔離施設に収容される。

施設はリカルテ医師が指揮する研究者と警備の兵士達により厳重なセキュリティ体制が敷かれておりウィルスに関する何らかの研究をしている様子だ。

ある夜研究室内のウィルスに感染した実験動物が逃げ出して調理師を襲い食料を介してウィルス感染が急速に船内に拡大してしまう。

アンヘラと警察の特殊部隊員グスマンは襲い来る感染者と戦いながら船からの脱出を試みるが動きの早い感染者達に苦戦を強いられる。

果たして彼らは無事生還することができるのか・・・。

レビュー
監督は1、2作目で共同監督を務めたジャウマ・バラゲロが担当している。そしてアンヘラ役のマヌエラ・ベラスコを再度起用したのがこの作品のキモだろう。彼女のエキセントリックなキャラクターと個性的な顔立ちは好みが分かれそうだ。

個人的には好きな女優さんなのでお約束的な薄いランニング・シャツから覗く胸元にドキドキしてしまった。1作目に比べると年齢を重ねた分従来とは一味違う魅力が出ているように感じた。

この作品の最大の特徴は「REC」シリーズの売りでもあったPOVをあっさり切り捨てていることだ。船内には多くの監視カメラが設置してあるのに効果的な演出には繋がっていないしごく普通のゾンビ・アクション映画になっている。

舞台を密室と迷路で構成された貨物船にしたアイデアは悪くはないのだがどこかで見たような二番煎じ感は拭えない。具体的に言えば有名ゲーム「バイオハザード」シリーズのシーンがかぶって仕方なかった。

また、この作品を観るに当たって少なくとも「REC」「REC2」を先に鑑賞することをお勧めする。「屋根裏の少女」とか「教会」「悪魔」といったキーワードが出てくるのであらかじめ知っていた方が良いだろう。

割と酷評が多い印象を受けるがゾンビ・アクションと割り切れば及第点だと思う。マヌエラ・ベラスコが好みの人は迷わず観て損はないだろう。