2015-03-19

マーターズ


2007年製作のフランス・カナダ合作映画。フレンチ・ホラーの代表作として有名な傑作ホラーだ。

ストーリー
15年前少女のリュシーは何者かに監禁され拷問と虐待を受けるがスキを見て逃げ出す。警察が駆けつけた時には監禁場所はもぬけの殻で犯人達の足取りを掴む事はできなかった。

施設に引取られたリュシーは同室のアンナと親友になり彼女の支えで元気を取り戻して行くが、恐怖が産む幻覚により自傷行為を繰り返すのだった。

時は現在。リュシーはある一家が住む一軒家に押し入り家人を猟銃で皆殺しにしてしまう。一家の正体とリュシーの目的は一体何なのか・・・。

レビュー
ストーリーに書いた内容は物語の前半部分。猟銃による一家惨殺シーンはこの作品の見所で凄い描写になっている。リュシーは十代の子供二人も容赦なく射殺してしまうのだ。

親友のアンナは家の外で待っていてリュシーの連絡で家の中に入りその惨状に愕然とする。しかしアンナが家の中に入った事が物語の展開を大きく変えてしまう。

後半は思いもしない人物達の登場と主人公をアンナに移した新たな監禁と拷問・虐待の地獄絵図が繰り広げられる。

監督は「トールマン」のパスカル・ロジェ。彼の斬新な発想はお見事という感じで二転三転するストーリーと拷問・虐待を〇〇に結びつけたアイデアは彼のセンスの良さを窺わせる。

残酷で痛いシーン満載の作品だが後半のぶっ飛んだ展開も含めてホラー・ファン必見の傑作だ。フレンチ・ホラーの過激さと突飛な発想は本当に癖になる。