２０１１年製作のスペイン映画。タイトルの通り人狼の軍団が大暴れするコメディ・ホラーだ。
ストーリー
売れない作家の青年トマスは幼少時代によく訪れた祖母の故郷から招待を受ける。故郷で待っていたのは幼馴染みのカリストで久し振りの再会で大いに盛り上る。そこへトマスを追って編集者のマリオが押しかけて来る。
トマスは村人の歓待を受けるが実は村人は密かにトマスを人狼の生贄に捧げようと企んでいた。それは１００年前にトマスの先祖が行った蛮行の呪いで誕生した人狼の呪いを解く為に必要な儀式だったのだが･･･。
レビュー
舞台はスペインの田園風景あふれるのどかな田舎。建物も古く村の住人は老人ばかりだ。現在でもかつてのスペイン内戦の時の地下壕が残っていて中には昔の爆薬なんかが転がっている。
言い伝えでは１００年目にトマスの先祖の血筋を引く者を人狼に生贄として捧げれば呪いは解けて人狼は二度と現れなくなるのだが、失敗すれば第二の呪いとして村人全員が人狼になってしまう。
この設定もバカバカしくて笑える。当然第二の呪いが発動して人狼軍団対トマス・カリスト・マリオ達３バカトリオの対決が映画のクライマックスとなる。
人狼のデザインはＣＧなしの着ぐるみ＋特殊メイクだが完成度は割りと高くてちょっと古臭い雰囲気も舞台に合っていた。グロシーンは殆どないが人狼メイクだけで充分楽しめるので不満に感じることはなかった。
ラストにはニヤリとさせられるオチも用意されていて終始楽しみながら鑑賞できた。アメリカのコメディ映画にはない独特のタッチで笑わせるスペイン製コメディ・ホラーの快作だ。