２０１１年製作のコロンビア・スペイン合作映画。サスペンス映画として文句なしの完成度を誇る大傑作だ。
ストーリー
指揮者の恋人アドリアンの音楽活動のためスペインからコロンビアに引越してきたベレン。コロンビアの片田舎で古い屋敷を借り不安を感じながらも新生活を始める。
大家は普段ドイツに住む女性でカップルに貸した屋敷は別荘のようなもの。アドリアンの浮気に悩むベレンの話を親身になって聞いてくれる良い人だが彼の本心を確かめるために効果的な方法を教えてしまう。それはこの屋敷に隠されたある秘密と関係があった。
さてベレンのある失敗により彼女は世間的には本当に失踪した状態になる。一時は悲しみにくれるアドリアンだが早くも若い女ファビアナと良い仲となり屋敷に連れ込む。しかしその一部始終をベレンが見ていたとしたら･･･。
レビュー
浮気っぽい音楽家のアドリアンに不信感を持ったベレンが彼の本心を知る為に仕組んだ自作自演の失踪劇。まるで「ゴーン・ガール」のような話だがこの作品はベレンが予想していなかったある失敗が思わぬ展開を招くところに特徴がある。
ベレン役をクララ・ラゴ、ファビアナ役をマルチナ・ガルシアが演じているが二人ともたいへん魅力的だ。特にマルチナ・ガルシアはヌードを大胆に披露しており日本人好みの顔と思われるので余計好印象を与える。
緻密な伏線を残らず回収しながら怒涛のクライマックスと衝撃の結末を迎えるこの作品、鑑賞後に女性の嫉妬心の恐ろしさを噛み締める事になるだろう。サスペンス好きの人は決して見逃せない大傑作だ。