2015-02-01

イベント・ホライゾン


1997年製作のアメリカ映画。「バイオハザード」シリーズや「エイリアンVSプレデター」で有名なポール・W・S・アンダーソンが監督した傑作SF・ホラーだ。

ストーリー
重力推進装置で遥か彼方の恒星まで瞬時に移動可能な深宇宙探査船イベント・ホライゾン号が海王星付近で行方不明となる。

7年後海王星から微弱な救難信号をキャッチした救助船ルイス&クラーク号が調査に向かうが、発見したイベント・ホライゾン号に乗り込んだクルー達は船内で想像を超える恐怖を味わう事になる。

レビュー
イベント・ホライゾン号が辿り着いた先は果たしてどこなのか。突如戻ってきた船はその場所から姿の見えない何かを連れ帰っていた。それは人間が心の中に仕舞い込んだ罪の意識を引きずり出し幻覚を見せて苦しませるのだ。

徐々に正気を失うクルー達。船はクルー達をどこかに連れて行こうとしている。行く先はこの船が7年前に辿りついた場所、遥か彼方の恒星を越えた先の異次元に存在する混沌と暗黒の世界だった。

イベント・ホライゾン号のデザインやダークなストーリーに独特の個性を感じるが、ヘル・レイザーに良く似た要素もあるような気がする。グロ描写が意外にも多く異次元に連れ去られた人間が受ける罰の数々はかなりエグいものだ。

救助船の船長役をローレンス・フィッシュバーン、イベント・ホライゾン号の設計者として同行する科学者役をサム・ニールが演じている。特にサム・ニールの怪演たるやすさまじく最後はヘル・レイザーの魔道士の如く変身して一人気を吐いていた。

マイケル・ケイメンの音楽も素晴らしく20年以上前の作品だが現在でも十二分に楽しめる傑作SF・ホラーだ。エイリアンとは違うB級っぽさが捨てがたい魅力となっており個人的には自信を持ってお勧めする。