２０１３年製作のカナダ・スペイン合作映画。製作総指揮はギレルモ・デル・トロだが監督はアルゼンチン出身のアンドレス・ムスキエティが担当しているホラーだ。
ストーリー
妻を殺害した男が二人の幼い娘を連れて車で逃走するが、途中で車が崖から転落し森をさまよった３人は一軒の無人の小屋に辿り着く。男は娘達を道連れに心中を図るのだが突如暗闇から現れた黒い影に連れ去られる。
５年後男の弟であるルーカスが私財をつぎ込んだ捜索活動の末小屋を発見し二人の姪を保護する。その時彼女達は言葉がろくに喋れず四足歩行が常態化した哀れな姿になっていた。
担当医師の治療で回復した二人をルーカスは恋人のアナベルと一緒に引取り医師が用意した屋敷で共同生活を始める。しかし引越し後間もなく黒い影がこの屋敷の中に姿を現すようになり娘達はその影をＭＡＭＡと呼んで慕っていた。
レビュー
ＭＡＭＡの正体は何なのかという点がこの作品のキモになっている訳だが徐々に明かされていく真実はとても悲しいものだ。その姿は邪悪でもそうならざるを得なかったＭＡＭＡに同情すら覚える。
アナベルは最初娘達への接し方に戸惑うのだが徐々に母性を発揮して娘達、特に姉の方と信頼関係を築き始める。逆にこの事がＭＡＭＡの怒りをかってラストの理不尽な結末へ繋がっていく。
ＭＡＭＡの造型は１００％ＣＧで間違いないと思う。ギレルモ・デル・トロ総指揮と言うだけあって非常に良くできたＣＧだった。ストーリーは好みが分かれると思うが格調高い映像や完成度の高いＣＧは素晴らしくお勧めの作品だ。