2015-02-05

キューブ・レッド


2007年製作のスペイン映画。「CUBE」とは全く関係の無いサスペンス映画だが掘出し物と言って良い秀作だ。

ストーリー
4人の数学者の元にフェルマーと名乗る人物から招待状が届き4人は指示に従ってある倉庫に到着する。倉庫の中には壁が赤い10畳程の広さの書斎があり食卓も用意されていた。

しばらくするとフェルマーが来て食事が始まるが彼は急用が出来たと言って部屋を出る。4人がフェルマーの真意を計りかねていると突然部屋にあった端末にメッセージが届く。

それはこれから出題される問題を解かないと部屋の壁が内側に迫って来て全員圧死するという恐ろしい内容だ。部屋の扉にはいつの間にか鍵が掛けられており逃げられない。

実際に正解を端末に入力しないと部屋の壁は家具を壊しながら四方から内側に迫って来る。正解だと一旦壁の動きは止まるのだがすぐに次の問題が出題される。

4人は恐怖でパニック状態になりながら懸命に問題を解いていくのだが・・・。

レビュー
フェルマーが4人を選んだ理由と死のゲームを仕組んだ動機は何なのか?。ストーリーが進むにつれて4人の関係とフェルマーの正体が明らかになって行く。そして意外な真犯人の素顔が浮かび上がって来るのだ。

部屋の壁が内側に迫ってくるメカニズムは単純明快で素直に納得できた。また端末に送られて来るのは一般人でも頭を捻れば解けるレベルの問題だ。数学的な難解さを排除して分かり易い設定としたあたり観客に対する配慮が感じられ好印象だった。

ラストに真犯人にとっては究極に残酷な結末も用意されていてサスペンスとしての完成度はかなり高いと感じた。凝ったサスペンスが好きな人なら鑑賞して失望する事はまず無いと思う良くできた秀作だ。